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にこにこ人生読書ノート

にこにこ人生読書ノート

養老孟司さん



「バカの壁」                         ★★★★☆
  養老孟司  新潮新書
・「わかっている」のと雑多な知識が沢山ある、というのは別物だ。
・「客観的事実が存在する」ということはやはり最終的には信仰の領域だ。なぜなら、突き詰めていけば、そんなこと誰にも確かめられないのですから。今の日本で一番怖いのは、それが信仰だと知らぬままに、そんなものが存在する、と信じている人が非常に多いことです。
・「科学的事実」と「科学的推論」は別物です。
・知りたくないことに耳をかさない人間に話が通じないということは、日常でよく目にすることです。これをそのまま広げていった先に、戦争、テロ、民族間・宗教間の紛争があります。
・感情の係数
・意識にとっては、共有化されるものこそが、基本的に大事なものである。それに対して個性を保証していくものは、身体であるし、意識に対しての無意識といっていい。
・「知行合一」「文武両道」
・人生の意味は自分だけで完結するものではなく、常に周囲の人、社会との関係から生まれる。とすれば、日常生活において、意味を見出せる場はまさに共同体でしかない。
・意識的世界なんていうのは屁みたいなもので、基本は身体です。身体が駄目では話にならない。腹が減っては戦はできない、というのは真理です。
・金は現実ではない。金は、都市同様、脳が生み出したものの代表であり、また脳の働きそのものに非常に似ている。
・実の経済 虚の経済
・一元論 二元論


「養老孟司の逆さメガネ」                   ★★★☆☆
  養老孟司  PHP新書
・シミュレーションが効かない状況になると、都会の人は「どうすればいいんだ」とかならず訊きます。この質問が出ること自体「ああすれば、こうなる」が前提になっているじゃないですか。そこで「シミュレーションが効かないんだよ」とまたいうと「じゃあ、どうすりゃいいんだ」とまた訊いてきます。際限がないんですな、これは。そういう状態になったら、努力・辛抱・根性しかないんですよ。
・うっかり考えると「あぶない」のです。いまの生活が「壊れる」可能性がありますから。考えることは、あぶないことなんですよ、いつでも。
・「村の掟」
・よいことは、人に知られないようにやりなさい。教育とは、本質は無償の行為でしょう。見返りなんか、期待してない。
・知るということは、本質としての自分も変わるということです。
・名前は情報です。情報は変わりません。でも私という実体は、歳とともにひたすら変わってしまいます。
・「朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり」  人間が変わったら、前の自分は死んで、新しい自分が生まれているといってもいいのです。それを繰り返すのが学問です。
・個性とは、身体そのものなんです。心とはなにかといえば、共通性そのものです。
・共同体と機能体


「まともな人」                        ★★★☆☆
  養老孟司  中公新書
・学問とは文武両道である。脳でいうなら、知覚と運動である。知覚から情報が入り、運動となって出て行く。出て行くが、運動の結果は状況を変える。その状況の変化が知覚を通して脳に再入力される。こうして知覚から運動へ、運動から知覚へという、ループが回転する。
・俺は俺だ。多くの人はそう思って生きているらしい。そんなもの、意識がそう主張しているだけである。すべては移り変わるが、それを引き起こしているのは自分自身である。それを忘れて「生きること」が成り立つはずがない。人間は情報とは違う。停止しているわけではないのである。
・物質の究極を探ろうとしても、使っている道具はしょせんはヒトの脳味噌である。脳味噌の限界が世界の限界に決まっている。
・教育の根本はなにかというなら、話は簡単である。水と餌とねぐら、それを自分で探させるようにする。そうすれば、アッという間に子供は育つ。
・倫理とは個人に属する。
・「文明」とは要するに都市化、さらには脳化に過ぎない。
・義を見てせざるは勇なきなり。
・ところで正業とは金になる仕事のことか。
・未来に対する予測は、その変わるべき自分をつねに棚に上げる。それが情報化社会なのである。情報は固定して動かない。意識は自分を情報だと規定する。つまり俺は俺として本質的に変わらないと信じるのである。
・子育てへの協力とは、オムツを洗うことでも、炊事をすることでもない。産む性への理解である。


「バカの壁をぶち壊せ! 正しい頭の使い方」          ★★★☆☆
  日下公人 養老孟司  ビジネス社
・「バカはうつる」「賢明さもうつる」
・無知になる原因
  1.権威を崇拝して思考停止になる。
  2.旧慣墨守で新しい刺激を受けつけなくなる。
  3.大衆迎合で目立たないことを第一に心がけるようになる。
  4.知っているふりをする。
  5.自分のことは棚にあげるクセがつくと無知になる。
・人間の根本的な歴史は急に終わったりしません。だいたいが繰り返しです。
・やってみなければわからない。
・憂慮すべきは国際信用よりも国内の「相互信用」です。失った信用を回復するためには、失敗した人に責任を取らせなければいけません。
・実体は変わるものだと認識しなければいけないのに「私は私」という錯覚がいまだに支配している。それこそ意識がやっている詐欺です。
・祇園精舎の鐘の音は同じなのに、諸行無常の響きがするのはなぜか?これはつまり、聞く人間が変わったからです。人の心は代わるということだと思います。
・「文武両道」とは脳の出入力が機能していること。  「知行合一」
・人生は「おとぎ話」の後に始まる。
・塩梅
・共同体のルール


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